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【解説】物流DXとは?(後編)|DXが必要とされる背景と物流DX

2024/07/05(初回公開日:2024/07/05)

はじめに

こんにちは。ロジきむです。

近年注目を集めている物流DXについて、前編では「DXが必要とされる背景と物流DX」について解説しました(※)。
後編では「物流DXの導入事例」を解説します。

※ 前編で取り上げた「DXが必要とされる背景と物流DX」については以下を参照。
https://tech.systems-inc.com/col-logi-24/

物流DXの導入事例

物流DXとしては、主に倉庫のDXと配送のDXがあります。
本記事では、物流各社や自治体で導入された以下の4事例について詳しく紹介します。

【倉庫のDX】
①A社:荷下ろしロボット導入で複数品種ケースの荷下ろし作業を自動化
②B社:倉庫の自動化設備と制御システムを複数荷主でシェアリング

【配送のDX】
③C社:自動配車作成用クラウド導入で土地勘や経験なしでも配車業務を標準化
④D村:過疎地域でドローン配送を導入し配送の無人化/省力化

倉庫のDX(①A社:荷下ろしロボット導入で複数品種ケースの荷下ろし作業を自動化)

【背景】
・日用品雑貨を扱う卸売業社A社では、毎日1万ケースの商品をパレットで荷受けしていたが、
パレット上から仕分け機に繋がるコンベヤに投入する作業を全て手作業で実施していた。
・高さのある積荷や重い商品があり、対応できる人員が限られてしまうので、作業員にとっては
過酷な労働環境になっているという問題があった。

【導入技術】
デパレタイザーを導入した(※)。また、対象物の位置や形状を確認するために3Dビジョンカメラを設置した。
 ・商品が積まれたパレットを所定の位置に搬送する以外に特別なオペレーションは必要ない。
 ・様々なサイズ、色、柄の段ボール箱を高精度で検出することが出来るため
  複数種類のケースが不規則に積まれていても、ロボットが自動で荷下ろし作業を実行する。

※ パレットの上に荷物を積み付ける作業を自動で行うロボットのことを、パレタイザーという。
逆に、パレット上に載っている荷物をコンベヤなどのライン上に移動するロボットを、デパレタイザーという。

【効果】
・同じ形状のケース単載の場合はもちろん、様々な形状のケース混載の場合も遜色なく動作している。
・複数種類の商品が積まれた混載パレットからでも自律的に荷下ろし作業を行い、1時間あたり平均400~450ケースを安定的に荷下ろしできるため、労働環境の改善、人件費の削減につながった。
・商品情報の事前登録や、ロボットの動作ティーチングが不要なため、ロボットの導入・運用に付随するオペレーション負荷は最小限で済んだ。

倉庫のDX(②B社:倉庫の自動化設備と制御システムを複数荷主でシェアリング)

【背景】
・EC市場の急激な拡大と労働人口の減少に伴う、出荷能力の不足や作業人件費の上昇に対応できる、
高効率かつ初期費用を抑えたEC物流インフラの構築は、EC事業者各社の共通の課題となっていた。

【導入技術】
・複数メーカーの自動化設備を制御するシステムを導入することで、複数荷主が共同利用できる
シェアリング型物流センターを構築した。
・当該センターは、自動製函機(※1)、棚搬送AGV(※2)、ゲート仕分け(※3)、チラシ・納品書自動投入機、自動封函機(※4)、ロゴ印字機、オートラベラーなど複数メーカーの設備を導入している。
これら設備の制御、および倉庫システム連携を独自開発したリソース制御システムが管理するようにした。

※1 折り畳まれた状態の段ボールを立体的に組み立てる作業を自動化する装置
※2 作業者のもとに商品を棚ごと運ぶAGV
※3 商品を仕分け時に、作業員がバーコードをかざすとコンピュータ制御によって仕分けボックスの
開閉ゲートが自動で開き、そこに指定個数を投入することで仕分けする
※4 組み上げられた段ボールに商品をセットした後、最後に段ボールを包装材で封をする装置

【効果】
・複数のEC事業者が自動化設備/システム/スペース/マンパワーをシェアリングすることで、新たな設備投資をすることなく、お客様ECサイト通販に係る出荷能力のスケールアップの実現と、従量課金による3PLサービスの提供が可能となった。
・従来の人が行う作業に比べて、誤出荷や納品書の誤投入などの作業ミス減少と省人化/業務効率化を実現した。
・汎用の出荷段ボールにEC事業者各々のブランドロゴを自動で印字する「ロゴ印字機」で差別化/ブランディングの付加価値を提供できる。

配送のDX(③C社:自動配車作成用クラウド導入で土地勘や経験なしでも配車業務を標準化)

【背景】
・3PLサービスを展開している物流会社C社では、地図ソフトを使った手配車を行っていた。
・四半期に一度あるコンビニ店舗の増減に伴う固定ルートの変更に丸二日かかっており、担当者の負担が重かった。
一店舗でも増減があれば時間指定配達に影響が生じる場合があるため、一店舗ずつ人の目で追っていかなければならなかった。
・土地勘や経験が必要であり、引継ぎが困難であったことも課題となっていた。

【導入技術】
自動配車作成用クラウドシステムを導入した。
 ・当該システムには独自開発のAIアルゴリズムを搭載し、何十万通りの計画を瞬時にシミュレーションし、
  コスト/時間削減に最も優れた配送ルートを提案する。
 ・経験の浅いスタッフでもAIがアシストするため、より正確な配車計画を作成することができる。
  また、設定をチューニングすることで、現場の配送ノウハウを配車計画に反映することができる。
 ・企業ごとの様々な制約/条件を網羅しているため、配送に使用する車両の積載量や稼働時間等の基本情報を登録
  すれば、配車計画に不可欠な距離や時間、燃料代・人件費といった配車コストを最重要項目として計算される。

【効果】
・丸二日かかっていた手配車決定作業が数時間で行えるようになった。
・配車業務の標準化により引継ぎがスムーズになった。また、基本情報だけ登録すれば良いので、土地勘が無くても配車が組めるようになった。

配送のDX(④D村:過疎地域でドローン配送を導入し配送の無人化/省力化)

【背景】
・過疎地域のD村では、買い物するために住民は、村から片道30分以上かけて市街地のスーパーへ行かなければならない。
・EC化率が進み個宅配送が増加するなか、非効率な輸送により採算が取りづらい過疎地域への
配送効率化は物流各社に共通する課題であった。

【導入技術】
ドローンを使って配送するサービスを導入した。
 ・当該ドローンは、荷物の搭載時も未搭載時も、重心を一定に保つ技術を採用している。
 ・過疎地域への荷物は、物流各社共同でまとめて運び、村内に設置したドローン配送倉庫に集約後、
  村内に点在するドローン離発着地点まで、ドローン配送を行う。

【効果】
・道路渋滞など陸路の影響を受けることなく直線最短距離で配送でき、空の道という新たなインフラを
低コストで開設できる点が大きく、物流の無人化/省力化に繋がった。
・「物流の効率化」と「地域住民の生活の質」の両方の向上を図る新たな物流の仕組みができた。
・ドライバー不足の問題、CO2排出の問題の対応にもなっている。

おわりに

今回は物流DXの導入事例について紹介しました。
物流業界ではまだまだDXが進んでおらず、物流の自動化/機械化、デジタル化の推進を加速させる必要があると言われています。
今回紹介した事例を始めとして、今後は、様々な技術やサービスが導入されていくと思われます。
物流業界の働き方だけでなく、人々の生活もより利便性が高まっていくのではないでしょうか。

システムズは、長きにわたり物流業務に携わってきた経験を元に、お客様の現場へ伺い、今直面されている運用課題に対する解決策をご提案いたします。
現状の課題について改善をご検討される際は、一度お問い合わせください。

⇒過去の改善提案事例の紹介記事はこちら

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