最新言語とレガシー言語を操る「両利き技術者」の価値とは

目次
はじめに:最新言語だけを極めていけばいいのか?
エンジニアのキャリアを考えるとき、
「最新のオープン系言語だけを極めていけばいいのか?」
という問いに、正面から向き合う必要が出てきています。
生成AIがコードを書き、新しい技術が次々と登場する。
そんな時代に、人間のエンジニアとしての価値はどこに宿るのか。
その答えのひとつが、「最新言語 × レガシー言語」を操る“両利き技術者”です。
最新言語だけのエンジニアは、もう「どこにでもいる」
Python、JavaScript、Go言語、Java、Kotlin……
こうしたオープン系・モダンな技術は、今や多くのエンジニアが扱えます。
それ自体は重要なスキルですが、問題は次の点です。
- 誰でも学びやすく、参入障壁が低い
- スクールや教材が豊富で、学習ルートが整っている
- 生成AIによるコード補完・自動生成との相性が良い
この結果、「オープン系だけできるエンジニア」は市場にあふれ、
よほど突出したスキルや実績がない限り、代替されやすい存在になりつつあります。
レガシー技術者の高齢化という現実
一方で、古くから存在する基幹システムの多くは、
いまだに COBOLをはじめとするレガシー言語 の上で動いています。
そこで長年活躍してきたのは、現在は60〜70代になっているであろうベテラン技術者たちです。
彼らは、次のようなスキルを体に染み込ませています。
- 言語仕様だけでなく、ファイルシステムやバッチ運用まで含めた全体像
- 再実行、障害復旧、帳票・照合など、現場運用を踏まえた設計
- システム更改・法改正対応などの「数10年スパン」を経験してきた知見
しかしここには大きな課題があります。
- 高齢化に伴う健康問題・稼働時間の制約
- 後継者不足による属人化・ブラックボックス化
- フルタイム・常駐での活躍ができる方は、かなり限定的
このままでは、
「システムは動いているが、中身をちゃんと理解している人がいない」
という深刻な状態が、あちこちで現実のものになっていきます。
20〜30代の「両利き技術者」が持つ圧倒的アドバンテージ
ここで浮かび上がるのが、20〜30代の両利き技術者というポジションです。
ここでの両利き技術者とは、次のような人材を指します。
- 最新のオープン系技術(クラウド、コンテナ、モダン言語など)を理解している
- 同時に、COBOLのようなレガシー言語・レガシー環境も理解している
こうした人材は、「From」と「To」両方の世界を理解しているという強みを持ちます。
- 「今のレガシー環境(From)がどうなっているか」を理解しつつ
- 「これからの移行先の環境(To)」も理解できる
そのうえで、20〜30代ならではの
- 若さゆえの集中力・吸収力
- 新しいツールや開発スタイルを取り入れる柔軟さ
- チームとのコミュニケーションや学び合いにおける機動力
といった要素が掛け合わさると、現場からの評価は一気に高まります。
「最新の技術が得意なだけでなく、レガシーも理解している」
と分かった瞬間、両利き技術者は一気に引く手あまたの存在になります。
まとめ:キャリアの「差」は、両利きかどうかで決まる
オープン系技術だけなら、学びやすい反面、ほかの人や生成AIに代替されやすい側面があります。
一方レガシー技術者は、ベテランへの依存と高齢化によって、構造的な人材不足が進んでいます。
この両者のギャップを埋められるのが、20〜30代の「両利き技術者」です。
最新技術とレガシー技術の両方を理解することは、「古い技術も仕方なく覚えること」ではなく、
自分の市場価値を一段引き上げるための戦略そのものです。
- 「最新だけできるエンジニア」
- 「レガシーだけできるエンジニア」
このどちらか一方に偏ったキャリアよりも、
両方をつなげて橋渡しできるエンジニアこそが、現場から長く求められ続けます。




