【参加レポート】「モダナイゼーション」が今、これほど注目される理由――AWS Summit Japan 2025から最新潮流をレポート

はじめに
こんにちは。
先日参加したAWS Summit Japan 2025では、「モダナイゼーション」がこれまで以上に大きな話題となっていました。セッションや展示ブースには多くの来場者が集まり、熱心に情報を集めている姿が印象的でした。
モダナイゼーションの注目度が急上昇
現在、多くの企業がデジタル変革(DX)推進に本格的に取り組んでいます。その中心課題となっているのが、老朽化したシステムの最新化――すなわち“モダナイゼーション”です。
クラウドの柔軟性や拡張性を武器に、事業スピードを高めたり、セキュリティやコスト最適化を実現したいというニーズがかつてないほど高まっていると感じました。
セッションでは、多くの登壇者が「今や業界や企業規模を問わず、モダナイゼーションは生き残りのために避けて通れない重要テーマ」と繰り返し強調していました。
AWSの最新ソリューションと利用者のリアルな声
AWSサミットでは、AWSが提供する幅広いモダナイゼーション支援サービスに関する最新情報が発表されていました。特に印象に残ったのは、レガシーシステムを段階的にAWS環境へリフトし、徐々にモダンで柔軟な構成へ移行するための設計パターンやベストプラクティスの紹介です。
AWSの担当者によると、「クラウド移行=単なる引っ越し」ではなく、「業務プロセスそのものを見直す絶好の機会」と捉えている企業が増えているとのことでした。セキュリティ強化やBCP(事業継続計画)の観点からも、分散配置や自動化の推進が注目されています。
また、現場のご担当者様からは「AWSツールを活用したことで移行の負担が想定以上に軽減された」「モダナイゼーションを通じて業務の標準化・効率化が進み、新たな社内イノベーションにつながった」といった声が多数寄せられていました。
全体を通して、「自社のペース・状況に合わせた最適な進め方」や「計画から現場オペレーションまで寄り添って伴走してくれるAWSパートナーの存在」を重視する姿勢が、現場の肌感としてより一層高まっている印象を受けました。
モダナイゼーションを支える自動化サービス
また、AWS Application Migration ServiceやAWS Database Migration Service、CloudFormationなど、モダナイゼーションを支援する自動化ツールの活用についても触れられていました。
これらを上手く取り入れることで、従来よりも効率的にクラウド移行やシステム更新を進める企業が増えてきているのが現状です。
ただし、セッションで繰り返されたのは「すべての工程を自動化すれば良いのではなく、現状の課題や自社の業務特性にあわせて最適なプロセスを見極める重要性」でした。自動化はあくまでも手段であり、成功するモダナイゼーションには、現状把握や段階的な施策の積み重ねが不可欠だと強調されていました。
今こそ、最適な“モダナイゼーション”を
「AWS Transform」を利用すれば、プログラムもAIを使って変換できると言われています。しかし、実際には、そう簡単に変換が完了するわけではないようです。効率良く変換を行う方法や、変換後のプログラムの正しさをどのように検証するか、といった課題があります。現時点では、まだまだ人間による試行錯誤が欠かせないと感じています。
当社でも、生成AIを活用したプログラム変換について独自に研究を進めてきましたが、ようやくその研究でも成果の兆しが見え始めています。このあたりの詳細については、また別のブログでご紹介する予定です。どうぞご期待ください。