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【解説】物流DXとは?(前編)|DXが必要とされる背景と物流DX

経済産業省が「DXレポート」を発表して以降、DXという言葉をよく耳にするようになりました。「DXレポート」では、既存システムの現状と課題、DXを推進しない場合の影響、DXを通じての目指すべき姿などが記載されています。近年注目を集めている物流DXについて、前編、後編に分けて解説します。

はじめに

こんにちは。ロジきむです。

近年注目を集めている物流DXについて、前編、後編に分けて解説します(※1)。

2018年、経済産業省が「DXレポート」を発表して以降、DXという言葉をよく耳にするようになりました。
「DXレポート」の中では、既存システムの現状と課題、DXを推進しない場合の影響、DXを通じての目指すべき姿などが記載されています(※2)。
2021年には、DX推進を目的にしたデジタル庁が創設されるなど、日本全体でDXを進めようとする気運が高まっています。

※1 前編では「DXが必要とされる背景と物流DX」について、後編では「物流DXの導入事例」について取り上げます。
※2 DXレポートについては以下を参照。
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/index.html

DXとは

そもそもDXとは、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略称であり
デジタル技術を活用して自社のビジネスモデルや業務プロセスを根本的に変革し、新たな価値を創出する考え方のことです。

DXは単に技術を導入することではなく、ITや最先端の技術を活用しながら企業文化や組織構造、顧客体験までをもデジタル化することで、効率化、イノベーションの促進、顧客満足度の向上をめざします。
これにより、市場での競争力を高め、競合優位性の確立や事業の成長を促すことができます。

IT化との違い

IT化とは、Information Technology(情報技術)を用いて業務プロセスを効率化することを指します。
IT化は、IT技術の導入に重点をおいた方法で、主に業務プロセスの効率化を目的としています。
一方、DXは企業全体のビジネスモデルを変革し、新たな価値を創出することを目的としています。
このようにIT化とDXでは目的が異なります。

以下に具体例を示します。

【IT化】
新しい会計ソフトを導入することで業務プロセスの効率化につながった。

【DX】
ECサイトにおいて、AIを活用してアクセスしたユーザー一人ひとりに合ったアイテムを表示させ、
顧客体験の向上や売上増加につながった。

DXが必要とされる背景

DXが必要とされる背景として、以下が挙げられます。
 ・企業の競争力を高め、生き残るため
 ・生産性向上とコスト削減のため
 ・2025年の崖問題への対応のため

【企業の競争力を高め、生き残るため】
新たなテクノロジーやビジネスの創出により、市場や環境が目まぐるしいスピードで変化する中で、
企業の競争力を高めることが重要となっています。
 ・企業が生き残っていくためには、環境の変化に適応しながら新たなサービスを打ち出していく必要がある
 ・DX導入により、多様化する顧客のニーズを素早く掴むことが可能となり、市場での競争力を高めることが可能になる

【生産性向上とコスト削減のため】
少子高齢化やワークライフバランスの観点から、デジタルツールを活用して業務プロセスの自動化・効率化を図り、
生産性向上とコスト削減を目指すことが重要となっています。
 ・情報・データの共有を円滑化し、作業時間の短縮と長時間労働の是正につなげる
 ・リソースに余裕ができれば、注力業務への時間とリソース投入が可能になり生産性が向上する
 ・業務プロセス全体をデジタル化し、フロー見直しやコスト削減を実現できる

【2025年の崖問題への対応のため】
「DXレポート」の中で2025年の崖として取り上げられた問題への対応が重要となっています。
 ・日本では多くのレガシーシステムが存在しているが、導入時からかなりの年月が経過したことによる技術面での老朽化、継ぎ足しを繰り返すことでのシステムの肥大化・複雑化、ブラックボックス化している
 ・2025年頃には技術者たちの定年退職が相次ぎ、レガシーシステムを使いこなせるIT人材の不足が予測されている
 ・レガシーシステムを維持し続けることで発生する経済損失は2025年までに最大12兆円に達するとされている

物流DXとは

さて、本ブログの主題である物流DXについて確認してみたいと思います。

現在の日本の物流政策は、令和3年6月に閣議決定された「総合物流施策大綱(2021年度~2025年度)」(※)に沿って行われています。

大綱のなかで、物流DXは以下のように定義されています。
「機械化・デジタル化を通じて物流のこれまでのあり方を変革すること」

さらに以下のように述べられています。
「物流DXを成し遂げることで、他産業に対する物流の優位性を高めるとともに、
日本の産業全体が国際競争力の強化につながるような変革を行うことが重要である」

大綱のなかで、物流DXについては繰り返し触れられており、物流DX推進が重要な課題として認識されるようになりました。

※総合物流施策大綱(2021年度~2025年度)については以下を参照。
https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/seisakutokatsu_freight_tk1_000179.html

物流DXを推進するメリット

物流DXを推進するメリットとして、以下が挙げられます。
 ・業務の効率化
 ・倉庫内業務の自動化
 ・人手不足改善

【業務の効率化】
デジタルツールの導入により、迅速でコスト効率の高いサービスを提供できるようになります。
 ・AIとビッグデータの分析を通じて、配送ルートの最適化が実現されるため、配送時間の短縮と燃料コストの削減が可能になる
 ・GPSやIoTデバイスを用いることで、配送追跡がリアルタイムで顧客に提供されるため、サービスの透明性が高まる

【倉庫内業務の自動化】
自動化技術の導入は倉庫内業務の自動化し、業務プロセスを効率化することができます。
 ・ロボットやAIを活用して在庫管理、ピッキング、梱包などのプロセスを効率化できる
 これにより、人的資源の需要を減少させ、作業の正確性を向上させることができる
 ・自動化技術の導入は、物流センターの運営コストを削減し、同時に生産性を上げる効果がある

【人手不足改善】
DXは物流業界の深刻な人手不足問題に対する解決策を示します。
 ・自動化技術やロボットの導入により、人間が行っていた繰り返し作業や危険な作業を機械が担うようになる
 ・物流業界は人手不足を改善し、注力業務に人的資源を集中させることができる

おわりに

今回はDXが必要とされる背景と物流DXについて紹介しました。
次回は物流DXの導入事例について紹介します。

【解説】物流DXとは?(後編)|物流DXの導入事例 ※近日公開

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