ソリューションアーキテクト プロフェッショナル(SAP)資格 合格体験記と学習のコツ【AWS認定試験】
概要
AWSの認定資格「ソリューションアーキテクトープロフェッショナル(SAP)」の合格体験記です。学習期間や学習方法について、振り返りの形でまとめました。
受験の動機
ソリューションアーキテクトーアソシエイト(SAA)資格を取得してから2年の有効期限(現在は3年に変更)が切れそうだったので、せっかく更新するならと上位資格のプロフェッショナルを受験することにしました。
いままでのSE的な経歴
・Webアプリケーション開発
Restful APIなWebサービスがメイン
フロント、バックエンド、データベース、認証セキュリティの設計・開発経験
・インフラ構築
プロジェクト立ち上げ時の検証環境からステージング、本番までの構築経験
オンプレの構築経験は浅めで、クラウドでの構築がメイン
・AWS設計開発経験
クラウドネイティブなプロジェクトと、クラウド移行プロジェクトの両方経験あり(5年程度)
・クラウド関連セミナー
主にAWSの移行ソリューション関連のセミナーを定期的に実施
・現時点(2020.12)でのクラウド関連の所持資格
AWS 認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト
AWS 認定 デベロッパー – アソシエイト
AWS 認定 SysOps アドミニストレーター – アソシエイト
AWS 認定 セキュリティ – 専門知識
AWS 認定 ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル
GCP認定 プロフェッショナルクラウドアーキテクト
学習期間と方法
学習期間
・資格取得に向けて、本格的に学習した期間は約2週間でした。(1日約1時間で14時間程度)
やった事
・「AWS Web問題集で学習しよう」をメインで利用しました。
・AWS公式ハンズオン(Direct Connect対策として)
AWS 専用線アクセス体験ラボトレーニング
以上です。
Direct Connectは、サービス自体をAWSコンソールから試せないので、実際に使ってみて、サービスの理解度を深めたかったのでハンズオンを受けました。基本はWeb問題集でひたすら問題解いて、間違えたところを重点的に再学習を繰り返しました。
いろんな人の試験対策を見てると、Udemyの教材やAWS公式ホワイトペーパーを使って学習されているが多い印象でしたが、私はどちらかというと教科書を読んで学習するのは苦手なタイプなので、今回は使用しませんでした。
AWSのサービス仕様や用途がまだ曖昧な方は、並行してAWS Black Belt オンラインセミナーや、ソリューションアーキテクトーアソシエイト向けの教材で、学習されるとよいかと思います。
知っててよかったこと
・AWSへの移行ソリューション
DatabaseMigrationService、Schema Conversion Tool など
⇒ 当社の業務特性上、マイグレーション関連サービスはよく利用するので、迷わず回答できたのが大きいです。
・CloudFrontのSSL証明書連携
こちらに詳しく書かれてますが、ACMのSSL証明書とCloudFrontを連携する際は利用可能なリージョンなどに注意が必要。丁度受験した前の週に、CloudFrontの構築をやってたので試験中に気づけました。
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/acm/latest/userguide/acm-regions.html
・(主にコンピューティングまわりの)AWSアカウント内、リージョン間、AZ間でできることの整理これは本当に学習していてよかったと思います。EC2やELB、AMIなどをリージョン間やアカウントをまたいで移動する場合や、RDSでフェイルオーバーする場合など、サービスの標準的な機能で対応できるのか、他のサービスと組み合わせる必要があるのか、しっかり整理しておく必要があります。基本的に他の選択肢も、全く違和感のないものばかりなので、知らないと正解を絞り込むのが難しくなります。
もっとやっとけばよかったこと
・AWS Organizationsなど、複数のAWSアカウントをまたいだ一元的なガバナンスと管理について
⇒ まさにこのあたりのサービス群、複数アカウント管理していないと知識がつきにくい上に、出題数もかなり多めだったのでこれから受ける人は絶対やった方がよいです。
・Service CatalogやCloudFormationを使用したデプロイメントの効率的な手法
⇒ 特にCloudFormationは使い方やテンプレートのパラメータなど、幅広く問われるので普段から使ってない人はかなり渋い択を迫られます。 問題集などで出てきたら、わからなかった点は細かいところまで学習しておいた方が良いです。
小ネタ
必ず回答を2回以上見直す
アソシエイトレベルに比べると、試験時間に余裕はないと思いますが、必ず見直しもかねて2周した方が良いです。
これは実際の私の経験ですが、最初の方で自信をもって回答できなかった問題が、後半で別の観点で問われていて、最初の問題を正解の選択肢に絞り込めたことが何問かありました。
2択まで絞り込んだけれど、どちらか確信を持てないケースはAWS認定試験でよくあるので、2周する事で正解を拾えればかなり合格に近づけます。
残り時間を小まめに確認する
私が受験したPSIの試験では、残りの回答時間と問題数が表示されていたので、残り時間を残り問題数で割って、1問あたりににかけられる時間を小まめに確認していました。
残り30問で残時間60分だったら、1問2分までかけられますが、最後に見直しする想定だと、実質1分程度しかかけられないことになります。
難問に集中していると時間を忘れてしまいがちですが、残りの時間を有効活用するために常に把握しておくのがおススメです。
言語をEnglishにする
最近はかなり減りましたが、クラウドの認定試験は、元々英語から日本語に翻訳されているので、訳され方によっては、複数の意味に解釈できたり、内容がわかりづらい時があります。
その時は、原文(English)に変更する事で、(動詞や代名詞、前置詞などから)設問の意図がしっかりくみ取れるので、「書いてる内容がよくわからない・・・」と思ったら、是非試してみてください。
AWS認定試験の合格特典を活用する
これは初回受験時には使えないですが、AWS認定試験に合格すると、いくつかの特典が貰えます。
その中でも以下の2つは非常に有用な特典になります。
① AWS認定の本試験料金の半額クーポン
② AWS認定の模擬試験料金の無料クーポン
Solution Architect Professionalの場合、本試験 30,000 円(税別)/ 模擬試験 4,000 円(税別)ほどかかるので、両方やった場合、税込みで4万弱も費用がかかります。
クーポンを使用した場合、16,500円で両方とも同じように試験を受けられます。
個人で試験を受ける場合や、会社の補助でも上限制約などがある場合は、ぜひクーポンを活用してみてください。
終わりに
クラウド認定試験は結果が即時に出るので、試験終了する時の緊張感は何度やっても慣れませんが、
日々の業務や学習で得た知識の集大成を、3時間近くある試験で出しきれた時は、言葉にできない達成感があります。
資格だけがクラウド知識の全てではないと思いますが、合格に向けて強制的に勉強する時間を取れること、苦手知識の底上げができること、そして、苦手克服する事で技術を好きになるきっかけを与えてくれます。
好きになることで、お客さんにも良い提案ができるようになる。良い提案が、更に新しい技術へのチャレンジや課題解決の機会を引き寄せる、そんなエコシステムがまわっていく事で、少しずつ成長を感じています。
次回は「DevOps エンジニア – プロフェッショナル」にチャレンジして、あわよくば合格体験記が書ければいいな、と考えています。
※記事の金額は、2020年12月時点での金額になります。