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業務ノウハウが蓄積された既存IT(業務アプリ)の有効活用とベンダーの壁

2022/06/06(初回公開日:2021/07/16)

ひとりごと

IT予算事情」以外の「移行したくてもできない事情」とは・・・

わたしたちセールスは、マイグレーション、つまりシステム移行という商材をメインに活動をしていることもあって、様々な状況のお客様に出会います。

このところは、単純に「マイグレーションしたい」というご相談は少なくなりました。単にマイグレーションできるということは、もうすでに自分たちで、あるいはどこかのベンダーさんに依頼して移行済みということあるのでしょう。いまだレガシーのIT資産(業務アプリ)を継続してお使いのお客様の中には、移行や刷新に踏み切れない個々のご事情があるようで。。。

最近、今の基幹システムに関して、以前に開発を委託したベンダーさんとの関係にお困りという2社のお客様に出会いました。

バージョンアップに乗り気でないベンダーさん

一つ目のケースは、新規構築を請負で委託し、その後長年に渡って保守運用を依頼しているベンダーさんに、いよいよサポート期限も切れて古くなってしまったVB6アプリのバージョンアップ(VB.Netへのマイグレーション)を相談したところ、積極的な回答や提案などが得られず、お困りというお客様。ベンダーさんの視点から見ると、VBのバージョンアップは煩雑で現新比較などのテスト工数も大きい割には、お客様から見ると「どうしてバージョンアップにそんなに費用がかかるのだ」となり、高額な見積を提示できないので、むしろ新規で改めて作り直してもらいたいという意向が働いているようです。

開発元ベンダーがなくなってしまった!

二つ目のケースは、およそ20年前に導入したVBの基幹システムの開発ベンダーさんが、すでに会社ごとなくなってしまっていたというお客様。取引高が拡大するにつれて導入当初では想定していなかったデータ量になったことにより、システム全体のレスポンスが年々悪化し、社内でも課題になっていたところでした。しかし当時のベンダーさんには連絡が取れずアプリケーションの中身がわかる社員もおらずで、今の基幹システムの継続利用をあきらめて、改めてパッケージを導入しようとお考えでした。

どちらのお客様も既存システムには長年のビジネスノウハウが貯まっており、また小さな改善要望はあるものの機能面では大きな不満はないとのこと。既存のVBアプリを最大限活用して、DXや今後のデータ活用にも活かせるようにクラウド基盤で稼働させれば、まだまだ現役で活躍できることが分かり、2社ともこの方向でご提案を進めることになりました。

限られたIT予算の有効活用

Withコロナ・働き方改革・ペーパーレス・DX・データドリブン・2025年の崖対策、といったキーワードが隆盛しているように以前に比べてIT投資を積極的に進める企業は増えてきています。ところが大企業と異なり中堅・中小企業においては、まだまだ現実問題としてはIT投資に使える予算も限られています。

使えるIT資産は捨てるのではなくリメイク、リノベーションで有効に活用し、そこで節約できた予算を、デジタル経営の実現に向けた新たなサービス導入など、会社やビジネスを強くするIT投資に回していただけると、わたしたちとしてもうれしい限りです。

システムズはGEMBA?IT(現場をITで盛りあげる)のコンセプトで、これからもレガシーシステムでお困りのお客様を応援します!

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