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VBマイグレーション時に検討するべきこと

2022.6.14(更新日:2022.6.15)

前回は「システムの棚卸とスリム化」というテーマで、マイグレーションを実際に開始する前の準備段階についてお話ししました。今回のテーマは「VBマイグレーション時に検討するべきこと」というテーマでお伝えしていきたいと思います。

VBマイグレーション時に検討するべきこと

「システムの棚卸」により、「使用しているコントロールの洗い出し」「システム全体の規模(ステップ数、画面数、帳票数)」が把握でき、「スリム化」により、マイグレーションを行う対象(ソースコード)を必要最小限にすることができました。

それでは、マイグレーションを始めよう!、、、という訳にはいきません。我々システムズでは、まず初めに「移行性検証」という聞き馴染みのないフェーズを行うこととしています。

プロジェクトの成功のために

移行性検証とは、その名前が示すように、移行(マイグレーション)の検証を行うことを目的としています。具体的には、プロジェクトの「計画」「ツール」「作業手順」「生産性」を精度の高いものにします。では、どのように、この移行性検証を行っていくのか?というところを見ていきましょう。

◇移行性検証

「移行性検証」では、サンプリングした対象(全資産の数%)にマイグレーションを行います。サンプリングの対象は、よりエッセンスの濃いものを選んでいくことが重要です。

  • 使用しているコントロールを網羅する
  • 機能やシステム区分を網羅する
  • お客様基準の選定

このような観点でサンプリングを行い、実際にマイグレーションを行うことにより潜在的なリスクやツール変換できていないコードなどを掴むことができます。

サンプルマイグレーションで得られた課題は、残りのシステム資産をマイグレーションする際に活かしていきます。例えば、ツール変換できていないコードを対応させる、コーディングの癖や特徴を把握する、といった具合です。

机上だけでは知ることができない課題を抽出して、対策を講じるのが「移行性検証」です。また、このことにより正確な計画を立てることが可能となります。

Visual Basic 6.0の壁

1998年にMicrosoftからリリースされた「Visual Basic 6.0(通称VB6)」。

ActiveXコンポーネントとして公開されていたDAOやADO、oo4oなどを使用して、SQL ServerやOracle DBを制御することができたため、当時、多くのユーザーがこのプログラミング言語を使用してシステムを構築しました。あまりの人気のため、このVB6のための3rdパーティが多く登場し、これを組み込みながらシステムを構築していきました。3rdパーティを紹介するための雑誌が発売されていたほどです。しかし、これがVB6をマイグレーションするときの壁となるのです。

VB6を、その後継言語である「Visual Basic .NET(通称.NET)」にマイグレーションするとします。もちろん、3rdパーティも.NETで利用できるものにバージョンアップしなければなりません。しかし、既にバージョンアップを止めてしまった、もしくは作成した会社が存在しない、といった3rdパーティは数多く存在しています。このとき、代わりになる3rdパーティに切り替えたり、新しくその機能を作りこむ必要があります。これは、マイグレーションを進めるにあたって大きな課題となります。

とはいえ、弊社はそのようなケースを何度も経験してきましたので、最善の方法をご提案できると考えています。

量産

「移行性検証」が終われば、次は「量産」です。

「移行性検証」でサンプリングされなかった、多くを対象としたマイグレーションを行います。しかし、「移行性検証」によって多くの課題は対策されています。「量産」フェーズではプロジェクトの推進を阻害する課題は、多くはないでしょう。

まとめ

マイグレーションは作り直しに比べれば低コスト・短期間でレガシーシステムを蘇らせる効果的な手法ですが、それでも少なくないシステム投資と期間が必要になります。

プロジェクトを成功させるためには、準備段階、つまり「移行性検証」というフェーズを大事にしていかなければならないと、システムズは考えます。

次回、3回目は、「品質の確保と現新差異」というテーマで、どのようにマイグレーションの品質を確保していくのか?というところをお伝えしていきたいと思います。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。