AWSチャレンジ3 Amazon Connect の”問合せフローモジュール”を使ってみました
2021年11月23日のAWSリリースノートに、”Amazon Connect が繰り返しロジックを簡単化する問い合わせフローモジュールのサポートを開始”がありました。 新しい機能がアップデートされたようです。コンタクトフローの処理の一部分をモジュール化出来る機能のようですので、早速、試してみます。
はじめに
2021年11月23日のAWSリリースノートに、”Amazon Connect が繰り返しロジックを簡単化する問い合わせフローモジュールのサポートを開始”がありました。新しい機能がアップデートされたようです。
コンタクトフローの処理の一部分をモジュール化出来る機能のようですので、早速、試してみます。
”問合せフローモジュール”とは
AWSによると”ユーザー定義のブロックで、Amazon Connect インスタンスで一元的に管理され、複数の問い合わせフローから参照できます。
問い合わせフローモジュールを使用すると、ユーザーは問い合わせフローのロジックを一度構築すれば、そのモジュールを対象の問い合わせフローで参照するだけで済むようになります。モジュールの更新が公開されたときは常に、更新されたモジュールを参照する問い合わせフローに直接変更が反映されます。
モジュールの特徴として、Amazon Connect コンソールで、アクセス、編集、公開ができます。”
”問合せフローモジュール”の管理
フローモジュールを管理するために、Amazon Connectのセキュリティプロファイルに権限を追加します。
Amazon Connectダッシュボード(管理画面)を開き、左側のサイドメニューから[ユーザー]にカーソルをもっていき、[セキュリティプロファイル]をクリックします。これで、利用するユーザーのセキュリティプロファイルの設定を開きます。
「数字とフロー」を選択して、「コンタクトフローモジュール」の「すべて」の下にあるチェックボックスにチェックを入れます。左下の「保存」ボタンを選択します。
アクセス権限の設定ができました。これで、”フローモジュール”を使うことができます。しばらくすると、”問合せフロー”が”問合せフローモジュール”に変わっていました。
次に、フローモジュールと問合せフローを作成します。
”フローモジュール”でモジュールを作ってみます
フローモジュールを作成してみます。
”問合せフロー”を開いてみると”問い合わせフローとフローモジュール”(赤枠)に変わっています。フローモジュールを作成するには”モジュール”タグ(赤枠)を選択します。
“モジュール”タグを開くと、作成された”フローモジュール”が赤枠内に表示されます。今は、まだ作成されていないので”結果がみつかりませんでした”と表示されています。
では、これから、フローモジュールを作成していきます。
作成方法は問合せフローとほぼ同じです。一点違いがあるとすれば、モジュールなので呼び出し元に処理を戻すための”戻る(終了モジュール)”ブロックが用意されていることです。
”戻る(終了モジュール)”ブロックを使うと、呼び出し元のコンタクトフローに処理が戻ります。
1.”終了モジュール”を使ったモジュール
まずは、”戻る(終了モジュール)”ブロックを使ったモジュールです。以下のようなフローです。
この場合、”フローモジュール”が呼び出されると、プロンプトを再生して、元の”問合せフロー”に戻ります。フローの最後に”戻る(終了モジュール)”ブロックを配置します。
ブロックの配置が終わったら、”公開”ボタンをクリックして公開します。
2.”終了イベント”を使ったモジュール
つぎに、”切断(終了イベント)”ブロックを使ったモジュールです。以下のようなフローです。
この場合、”フローモジュール”が呼び出されると、プロンプトを再生して、終了します。”問合せフロー”と同様です。フローの最後に”切断(終了イベント)”ブロックを配置します。ブロックの配置が終わったら、”公開”ボタンをクリックして公開します。
公開すると、以下のとおり”Test-module_return”と”Test-module_end”の2つのモジュールが作成されています。
モジュール作成は、これで終了です。
”問合せフロー”でモジュールを使ってみます
統合カテゴリの”呼び出しモジュール”ブロックを使ってフローモジュールを呼び出すことが出来ます。”問合せフロー”に”呼び出しモジュール”ブロックをおいて、先ほど作成したフローモジュールを設定します。
なお、選択出来るモジュールは同じAmazon Connectインスタンス内の公開されたモジュールのみです。以下のような問合せフローを作成します。
”呼び出しモジュール”へのフローモジュールの設定は以下のとおりです。モジュールを選択で、設定するフローモジュールを選択して”Save”をクリックします。
テストしてみます
では、テストをしてみます。
外部から発信してみると、「フローモジュールのテストです」と自動メッセージが読み上げられました。 すぐに反映されるのでとても良いですね。
フローの流れは、問合せフロー”Amazon Connect_module”からフローモジュール”Test-module_return”を呼び出して、プロンプトを再生して、その後もとの問合せフローに戻り切断してくれます。
最 後 に
今回は、Amazon Connectでフローモジュールを使ってみました。
重複した処理を各々の問い合わせフローで実装する必要もない上に、モジュールの更新で利用している問い合わせフローに一括で反映出来ることも便利です。規模の大きな問合せフローや複雑な問合せフローを作成する場合などには、モジュール設計をうまく行うことでシンプルになりそうですし、とても使い勝手のある便利な機能だと思います。
Amazon Connect問合せフローモジュールを活用して問合せフローをモジュール化して、同じフレームワークをさまざまなユースケースに使用できます。如何でしたか? ”問合せフローのモジュール”化ができると大変便利ですね。これで、問合せフローの処理の実装の重複が防げますし、フローもコンパクト作成出来ます。
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